インスリン注射による治療

インスリン療法の主な種類

インスリン製剤もインスリン治療も現在さまざまな方法がありますが、以下4種が、主に行われている方法です。
どのようなインスリン治療を行うかは、患者さんの病状や合併症の有無、生活スタイルなどに合わせて決定します。主治医とよく相談して適切な方法をみつけましょう。

BOT(Basal Supported Oral Therapy)

(持効型溶解インスリン製剤1回注射):
今服用している経口血糖降下薬を続けながら「持効型(じこう)型」と呼ばれる、効果が長く続くインスリンを1日1回だけ注射する方法。
1日に1回一定の時間に注射をすればよく、初めての人でもインスリン療法を始めやすい方法です。

※イメージ図

混合型インスリン製剤による治療

(混合型インスリン製剤1回または2回注射):
あらかじめ、基礎分泌を助けるタイプのインスリンと追加分泌を助けるインスリンを配合した製剤で、1日1回あるいは2回注射する方法です。

※イメージ図

追加インスリン療法(3回法)

(超速効型インスリン製剤3回など):
毎食前の追加インスリンの注射により追加分泌を補う方法です。

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基礎-追加インスリン療法(Basal-Bolus療法)

(持効型インスリン製剤1回と超速効型インスリン製剤3回など):
1日1回の「持効型」インスリンにより基礎分泌を、毎食前の追加インスリンの注射により追加分泌を補う方法です。
糖尿病がない人のインスリンの分泌に近いパターンを再現することが可能となるため、最も良好な血糖管理が得やすい方法といえます。

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監修:東京医科大学 内科学第三講座 主任教授 小田原 雅人 先生