DMTOWN Q&A
20~30代の方
糖尿病は「自分にはまだまだ関係ない」と思っていた。お菓子や油ものの摂取が多く、食生活が乱れがち。
インスリン治療を始めると太るということを聞いたことがあります。
ファッションなどに影響するので、あまり太りたくないのですが、本当でしょうか?
確かにインスリン治療を始めると体重が増えてしまう場合があります。しかし、体重が増えるのは必ずしもインスリン治療が原因ではありません。
飲み薬とインスリン注射を併用している患者さんに対して行った最近の研究では、「適度な食事・運動が十分できなかった方は、しっかりできた方に比べ約3倍体重が増えていた」という結果が出ています1)。つまり、インスリン治療を始めたとしても、しっかり食事と運動を管理していけば体重の増加を抑えることができるのです。
「あまり太りたくない」と体型を気にされているようですので、これまでの治療に引き続き食事と運動に注意を払いながらインスリン治療を始めていけば、体重のコントロールは可能だと思います。
また、早めのインスリン治療は合併症の発症を抑え、将来の生活の質を高めるという点からも有効ですので、前向きに考えていただければと思います。
1) 大谷哲也, 伊藤孝幸 : 新薬と臨床, 60(3): 458-475,2011
先生からのメッセージ
糖尿病治療でもそうですが、体重の管理は食事と運動が基本です。周りの人の視線を意識するあまり、その基本を忘れて過剰なダイエットをする方がいらっしゃいますが、体重管理もバランスが重要です。主治医の先生と相談しながら体重をコントロールして、好きなファッションを楽しみましょう。
関口芳弘先生
施設名:青梅市立総合病院
診療科:内分泌糖尿病内科
青梅市立総合病院
〒198-0042
東京都青梅市東青梅4-16-5
Tel:0428-22-3191
監修:東京医科大学 内科学第三講座 主任教授 小田原 雅人 先生
最終更新日:2019年12月2日Zinc Code:SAJP.DIA.19.11.3967