DMTOWN Q&A

主婦・パートの方

パートや家事・子育てで、日中は時間が取れないことが多い。
健康診断は自分で受けなければいけない。

毎日の注射で肌への影響が心配です

毎日注射をすると肌に傷や跡がついたりしないか心配です。
注射針などいろいろな種類があるのでしょうか?

當時久保正之先生

女性の美容に関する意識の中でも、最も気を使うのがお肌のことだと思います。また、注射の一般的なイメージとして、インフルエンザの予防接種や健康診断のときの採血などを思い浮かべる方が多いでしょうから、ご心配なさるのも無理はないかもしれません。

インスリンの注射器をご覧いただいたことはあるでしょうか?多くはペン型であり、いわゆる注射器のイメージとは大きく異なっています。そして、針についても、痛みが少なくなるように細く短く作られているうえ、針先にも特殊な加工が施されているなど、工夫が凝らされているものがほとんどです。採血用の注射針と比べると、だいたい3分の1ほどの細さですから、傷や跡がつくことも少なくなっています。

また、注射をする箇所も、お腹や太ももといった比較的目立たない部位が中心となります。その中でも、インスリンの吸収の速さ、温度の変化の少なさなどの理由から、普段の生活では人目にさらすことが少ないお腹に打つのが最も一般的です。とはいえ、太ももや上腕に打つことも可能ですので、主治医の先生にご相談されてみてはいかがでしょうか?さらに、全く同じところに注射を続けると、皮膚が硬くなったり、腫れたり、皮下出血することもありますが、前回の注射箇所から2~3cmずつずらすことで、防ぐことができます。また、皮下出血については、自然に治るものですので、あまり心配なさらないでください。インスリン治療は、患者さんの生活を妨げることがないように、日々進歩しています。不安に感じることがあれば、なんでも気軽に、主治医の先生や看護師さんなどに相談されることをお勧めします。

先生からのメッセージ

インスリン治療については誤解が非常に多く、多くの患者さんから不安や疑問の声を聞きます。注射器についても例外ではなく、インスリン治療について、太い注射器を使って自分で注射をするというイメージを持っている方が多いようです。
しかし、実際にインスリンを使った場合には、「より早く使っておいた方がよかった」という人が49.2%いたという患者さんへのアンケート結果(DAWN STUDY)もあります。1)
またインスリンが自分の体からしっかりと出ている方であれば、インスリンを中止して内服薬に変更できる方もおられますので、がんばって治療していきましょう。

1) Soren E. et al; Diabetes Spectrum 18(3) ,136-142, 2005

當時久保正之先生

當時久保正之先生

とじたま甲状腺・糖尿病クリニック 副院長

とじたま甲状腺・糖尿病クリニック

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