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「わたしにもできる?」 あなたの疑問・不安に専門医が答えます!!
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主婦・パートの方
[主婦・パートの方]パートや家事・子育てで、日中は時間が取れないことが多い。健康診断は自分で受けなければいけない。
[Q.1]注射を自分で打つのが本当にできるか不安です。又、針と聞くとどうしても“痛い”と思ってしまい、怖いのですが、そんな私でも、大丈夫でしょうか?
八木邦公先生
A.1痛みの問題で躊躇される方は確かに多くいらっしゃいますが、経験上インスリン注射の開始や継続で支障になることは極めて稀です。医学的説明と医療的説明の2つを挙げます。医学的説明ですが、痛みを感じる痛点と、最近の針の進歩との関連です。痛みを感じる痛点は直径が0.1mmで全身に200~400万存在します。一番多い指先で1mm四方に2,3個、インスリンの注射を行うお腹、大腿の皮膚では1mm四方に1個程度です。意外と“隙間が多い”ことがお分かりでしょうか?
針の話をすると、病院の採血や点滴の注射針は24ゲージ(外径0.55mm)から21ゲージ(0.81mm)です(ゲージの表示は数字が大きいほど、針が細い)。これですと1mm四方に1個の痛点を避けるのはまず無理で、当然毎回痛いです。ですが最近のインスリン注射針は33ゲージ(0.200mm)から31ゲージ(0.254mm)で、これらの針先の面積は1mm四方の1/25から1/15です。痛点に当たる確率も同程度と低いため、“隙間を通して注射するから痛くない”ことがほとんどです。少なくとも同じ“針”でも病院の注射針とは別物です。
昔は採血用の注射針で、ガラスの注射器を家で煮沸消毒しがならインスリンを注射していたので当然痛かったのですが、現在に限って言えば実際の痛みよりは“イメージ”が大きい可能性もあるわけです。
※痛点とは・・・・その点に刺激を受けると、痛みを感じる
 神経線維の末端が密集している約0.1mmほどの点

医療的説明としては、まずインスリンの注射を行うことで確実に血糖をこれまでより良くできる、これ以上は悪くせずにすむ、という安心感があります。現在主流は、外来での1日1回のインスリンの注射をこれまでの治療に上乗せしていくものです。この方法はインスリン製剤の進歩によるもので、10年ほど前に主流であった1日2回注射から始めるよりも調整が効きます。実際にインスリンを始めた方々は、針の痛み、時間や手間よりも血糖値が確実に改善することでQOLの改善を実感しているという研究が多いです。また“血糖を患者さん自身で測定できる”ことのメリットも大きいです。糖尿病は自覚症状が出にくい病気であり、血糖を自分で測って状態を把握できればそこで立て直しをして悪くならない方も多いのですが、インスリン治療をしている方には保険適用に応じて自己血糖測定が認められています。実際に“一時的”にインスリンを始めて、内服に切り替えられそうな人が“合併症の心配もあり、血糖も測れるから、また1回なら”とインスリンを残すことを選ばれる方もいらっしゃいます。
ということで実際にインスリンを始められれば、“なぜあれ程迷ったのだろうか”と思われるのではないでしょうか?そのためにインスリンの注射について経験や知識の豊富な病院のスタッフも協力させて頂きますし、ぜひ前向きに検討ください。
先生からのメッセージ
技術の進歩はインスリンの注射をも大きく進歩させています。針については先に述べましたが、注射器も以前よりも軽く、持ち運びは容易となり、精度は向上しながら大変操作が簡単で使いやすいものになってきています。以前よりもインスリンを用いる患者さんが増え、病院のスタッフも慣れてきています。患者さんも一昔前は“インスリンを始めたらお終いだ。”と誤解している方がしばしばいらっしゃいましたが、“単に足りないインスリンを補うだけ”と割り切れている方も多くなっています。
もしインスリンに対して、イメージや先入観にとらわれている要素があるのであれば、実際の患者さんのお話や経験豊富な病院スタッフのお話を聞いて頂き、前向きに考えられてはいかがでしょうか?
八木邦公先生 施設名:金沢大学附属病院 診療科:内分泌・代謝内科 専門領域:糖尿病・内分泌代謝・高脂血症・肥満・糖尿病血管合併症 ●金沢大学附属病院 〒920-8641 石川県金沢市宝町13-1 Tel:076-265-2000(代表)
八木邦公先生
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