糖尿病網膜症とは
糖尿病網膜症は治る?
糖尿病網膜症の症状は?
■糖尿病網膜症とは
【糖尿病網膜症は、目に起こる合併症の代表的なものです】
糖尿病網膜症は、糖尿病の三大合併症の一つで、目に起こる合併症としては、もっとも頻度の高いものです。
成人の視覚障害の第一の原因は糖尿病網膜症です。
糖尿病網膜症を放っておくと、治療が難しくなるばかりでなく、失明の危険性が高くなります。
糖尿病網膜症は、末期になるまで自覚症状が出てきません。早期発見・早期治療のために、定期的に眼底検査を受けることが必要です。
糖尿病網膜症は、早いうちに治療すれば大きな視覚障害も起こらずにすみます。
◆視覚障害の主原因
視覚障害で身体障害者認定を受けた人のうち、糖尿病網膜症が第一の原因に
なっている。
〈1991年、厚生省(現 厚生労働省)の調査結果による〉
■糖尿病網膜症の症状は?
糖尿病網膜症は、個人差はありますが、次のような段階を経て病気が進んでいきます。
単純網膜症
もっとも初期の段階です。網膜の毛細血管が膨らんで小さな瘤(こぶ)ができ、小さな出血が起こったり、白斑が出てきたりします。
この段階では自覚症状はありません。
増殖前網膜症
網膜の出血や白斑がふえます。網膜の細小血管が拡張したり血流が途絶えたりします。危険がせまってきていますが、ここまで進行してもはっきりとした自覚症状はありません。
増殖網膜症
末期の段階です。血流がとどこおってしまい、そのため新生血管という未熟な血管ができます。網膜の前にある硝子体に出血が起こったり、網膜がはがれてしまったりします。
この段階では、視力低下や視野狭窄
(見える範囲が狭くなること)
という自覚症状が出てきます。
*主な自覚症状
目の前に黒いごみのようなものがちらつく(飛蚊症)。墨を流したように黒いものが目の前に降りてくる。視界の一部にカーテンがかかったようにかげりが出てくる。
目の模式図
外から入ってくる光は、角膜、水晶体、硝子体という透明な組織を通って、眼底の網膜に像を結ぶ。
網膜の黄斑部は眼底の中心にあたり、視力にとって特に
重要な部分。
糖尿病網膜症による病変
単純網膜症・増殖前網膜症では、病変は網膜内に起こる。
増殖網膜症になると、病変が硝子体にまで及ぶ。
■糖尿病網膜症は治る?
糖尿病の合併症である網膜症が見つかったからといって、むやみに不安になったり落ちこんだりしないで下さい。病気の状態に応じて、さまざまな治療法があります。
初期の段階の「単純網膜症」は、血糖のコントロールで症状を改善することができます。
血糖をきちんとコントロールしていれば、網膜症の進行を食い止め、小さな出血は自然に消えることもあります。
「増殖前網膜症」の段階までは、レーザーを利用した「光凝固」という治療法が行われます。出血や白斑が消え、病気の進行を防ぐ効果があります。
末期段階の「増殖網膜症」の場合、比較的軽い場合はレーザー光凝固で治療しますが、硝子体出血や網膜剥離が起きていたら、「硝子体手術」を中心とした治療が行われます。出血のある硝子体を取り除いたり、増殖膜を切り取ったりする手術です。
糖尿病網膜症による病変
網膜にレーザーを当てて、小さなやけど(凝固斑)をつくる。
新生血管の発生を防いだり、出血や白斑を解消する効果がある。
Copyright(C)2001-2006 sanofi-aventis K.K. All rights reserved.